大学受験生必見!!夏休み世界史講座 オリエント世界編 ②
第1章 オリエントと地中世界
□1古代オリエント世界
エジプトの統一国家
メソポタミア文明とともに、もっとも古く文明が起こったエジプトでは歴史家ヘロドトスが「エジプトはナイル川の賜物」という言葉があるほど、ナイル川を利用してゆたかな農業がおこなわれた。ここ周辺の村落のことをノモスと呼ぶ。
全3000年頃、エジプトではファラオ(=王)によって統一国家がつくられた。特に繁栄した時代を古王国、中王国、新王国の3区分する。
古王国:ナイル川下流域のメンフィスを中心に栄える。クフ王らが巨大なピラミッド
を築かせた。ピラミッドをつくらせる=王の絶大な権力 の象徴である。
中王国:上エジプトのテーベ中心に栄える。末期にはシリアから遊牧民ヒクソスが
流入し、国内は混乱した。
新王国:前16世紀中王国で混乱の原因となったヒクソスを追放する。前14世紀にはア
メンホテプ4世(イクナートン)がテル=エル=アマルナを都に定める。従
来の神々の崇拝を禁止に一つのアトンを信仰させた。またアメンホテプ4世
の時代にアマルナ美術が生み出された。
エジプト人の宗教は、太陽神ラーを中心とする多宗教で、新王国時代には首都テーベの守護神アモンの信仰と結びついたアモン=ラーの信仰が盛んになった。またエジプト人はミイラをつくり、「死者の書」を残した。エジプト人が使用した文字は神聖文字(=ヒエログリフ)でパピルスに書かれた。また測地術が発達したことにより、ギリシアに伝えられ、太陽暦が、のちにローマで採用され、ユリウス暦になった。
問題
1エジプトのゆたかさをもたらしたナイル川に関して、ヘロドトスの言葉は?
2古王国の首都は?
3中王国の首都
4自らをイクナートンと称したファラオのことを?
5アメンホテプ4世が信仰した唯一神のことを?
1「エジプトはナイル川のたまもの」 2メンフィス 3テーベ 4アメンホテプ4世5アトン 6神聖文字 または ヒエログリフ
本日もお疲れさまでした。特にアメンホテプ4世については頻出なので復習しておいてくださいね!最後にちょっとしたツタンカーメン王についてお話するので、興味がある人は読んでみてくださいね! ちなみに入試には出ません~
ツタンカーメンの死の真相は!?!?
黄金のマスクで有名なツタンカーメン王。彼はアメンホテプ4世の次に王になった人物である。
さて彼の死因だが、今までは後頭部の殴打のあとが確認され、それが死亡の原因で、暗殺説が有力であった。しかしCTスキャンやDNA解析によって、戦車から落下して骨折、そこからの感染症で死亡した説が有力視されている。